2群の比率の比較試験のための検出力の計算

このアプリケーションは、2つの群 (例:新薬群と対照群) の比率を比較する臨床試験のための検出力を計算します。試験の目的に応じて、以下の3つの方法から選択できます:

等価性試験 (Equality Test)

  • 目的: 2つの治療法の効果に差があるかどうかを検証します。
  • 帰無仮説 (H0): p1 = p2 (新薬の奏効率 = 対照薬の奏効率)
  • 対立仮説 (Ha): p1 ≠ p2 (新薬の奏効率 ≠ 対照薬の奏効率)
  • 帰無仮説が棄却されれば、新薬と対照薬の平均反応率に差があることが示されます。

同等性試験 (Equivalence Test)

  • 目的: 2つの治療法の効果が臨床的に意味のある範囲内で同等であることを示します。
  • 帰無仮説 (H0): |p1 - p2| ≥ δ (新薬と対照薬の奏効率の差の絶対値 ≥ 同等性マージン)
  • 対立仮説 (Ha): |p1 - p2| < δ (新薬と対照薬の奏効率の差の絶対値 < 同等性マージン)
  • 帰無仮説が棄却されれば、新薬の奏効率が対照薬と同等であることが示されます。

非劣性試験 (Non-Inferiority Test)

  • 目的: 新薬が対照薬に比べて劣っていないこと (非劣性) を示します。
  • 帰無仮説 (H0): p2 - p1 ≤ -δ (新薬の奏効率 - 対照薬の奏効率 ≤ -非劣性マージン)
  • 対立仮説 (Ha): p2 - p1 > -δ (新薬の奏効率 - 対照薬の奏効率 > -非劣性マージン)
  • 帰無仮説の棄却されれば、新薬の真の奏効率が対照薬に対して非劣性であることが示されます。

優越性試験 (Superiority Test)

  • 目的: 新薬が対照薬に比べて優れていること (優越性) を示します。
  • 帰無仮説 (H0) : p1 - p2 ≤ δ (新薬の奏効率 - 対照薬の奏効率 ≤ 優越性マージン)
  • 対立仮説 (Ha) : p1 - p2 > δ (新薬の奏効率 - 対照薬の奏効率 > 優越性マージン)
  • 帰無仮説の棄却されれば、新薬の真の奏効率が対照薬よりも優れていることが示されます。
  • 優越性マージンには、通常 0 を設定します。

事前に検出力を算出することで、実験や試験が統計的に有意な結果を得る確率を評価できます。 適切な検出力を確保することで、偽陰性(第二種の過誤)のリスクを最小限に抑え、真の効果を見逃すことを防ぐことができます。 また、過剰な検出力による不必要なリソースの浪費を避けることもできます。